植物手帖
セロームの育て方 水やり・剪定・植替えなどを徹底解説
はじめに

波のような独特な大きな葉があり、インテリアグリーンとして人気があるセローム。
育て方によって気根が伸びて、さらに個性的な姿にもなるためとても育てがいのある観葉植物です。
この記事では、セロームの育て方について、5年間セロームと過ごしているダイモンがご紹介します!
フィロデンドロン・セロームの特徴
サトイモ科フィロデンドロン属に属するセロームは、南米原産の熱帯植物です。切れ込みの入った大きな葉と、幹から伸びる気根が特徴的で、まるでジャングルの雰囲気を感じさせる観葉植物です。
幹はお芋のようながっしりとした形状で、葉を落とした後の跡が模様のように残るのも魅力的です。室内で育てる場合、2〜3メートルほどの高さまで成長します。
花言葉
セロームの花言葉は「用心深い人」「愛の木」です。「フィロデンドロン」という名前自体が、ギリシャ語で「愛する木」という意味を持っています。また、「華やかな明るさ」「壮大な美」という花言葉も持ち合わせています。
風水
風水的には、「恋愛運」「家族運」を上げる効果があるとされています。個性的な姿は見る人の創造力を刺激するとされ、クリエイティブな仕事をする方の部屋に置くことをおすすめします
フィロデンドロン・セロームの育て方

フィロデンドロン・セロームの基本的な育て方をご紹介します。
大きな葉と気根が特徴的なセロームは、適切な環境と管理ができれば、インテリアグリーンとして素晴らしい成長を見せてくれます。
水やり
セロームの水やりは、季節によって頻度を変える必要があります。
土の表面が乾いたら水をたっぷりと与えるのが基本ですが、セロームの健康な生育のためには、季節ごとの調整が重要なってきます。
春から夏は生育が活発な時期のため、セロームは多くの水を必要とします。
土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと与えましょう。この時期のセロームは、暑さに強い特性を活かして旺盛に成長します。
一方、秋から冬は生育がゆっくりになるため、セロームへの水やりは控えめにします。土の表面が乾いてから2〜3日ほど待ってから水を与えるのがコツです。特に冬場は、セロームが休眠期に入るため、水のやりすぎには注意が必要です。
セロームの水やりで重要なのは、受け皿に溜まった水は必ず捨てることです。根腐れを防ぐために、受け皿の水は必ず捨てましょう。セロームは水のやりすぎに弱い性質があるため、この管理は徹底してください!
葉水

セロームの美しい大きな葉を保つためには、定期的な葉水が効果的です。セロームは熱帯原産のため、ある程度の湿度を好みます。特に室内で育てる場合、エアコンや暖房による乾燥から守るために、葉水は重要な管理ポイントとなります。
夏場は1〜2日、冬場は4〜5日に1回程度、霧吹きで葉全体に満遍なく水をかけてあげましょう。
セロームの葉は大きいため、葉の裏側まで丁寧に葉水を行うことで、より効果的です。ただし、葉が濡れすぎると病気の原因になるため、夕方以降の葉水は避けましょう。
葉水は単なる湿度管理だけでなく、セロームの葉についた埃を落とす効果もあります。きれいな葉を保つことで、セロームの光合成も活発になり、健康的な成長を促進できます。
肥料
セロームの肥料管理は、生育サイクルに合わせて行うことが重要です。
セロームの生育が活発な4〜6月と9〜10月が肥料を与える適切な時期となります。この時期のセロームは、与えられた養分をしっかりと吸収して、新しい葉の成長に活用します。
基本的な肥料の与え方として、2週間に1回のペースで与えます。
セロームは比較的肥料に強い植物ですが、与えすぎは逆効果です。特に夏場(7〜8月)はセロームの根が休む時期なので、肥料は控えめにします。
肥料を与える際は、セロームの状態をよく観察することが大切です。
新芽の出方や葉の色つやなどを見て、適量を調整していきましょう。元気なセロームは、濃い緑色の艶のある葉を見せてくれます。
剪定
セロームの剪定は、株の健康維持と見た目の美しさを保つために重要な作業です。基本的な剪定の適期は4〜5月と9月で、この時期のセロームは回復力が高く、剪定後の生育も順調です。
セロームの剪定作業では、まず枯れた葉や傷んだ葉を取り除きます。セロームの葉は大きいため、古い葉が残っていると株全体の見た目が悪くなります。また、古い葉を除去することで、新しい葉により多くの養分が行き渡るようになります。
株が込み合ってきた場合は、風通しを良くするために間引き剪定も必要です。セロームは大きく育つ性質があるため、適度な剪定で管理しやすいサイズに保つことができます。ただし、大きな剪定は必ず生育期に行うようにしましょう。
植替え

セロームの植替えは、健康的な成長を維持するために欠かせない管理作業です。基本的に2〜3年に1度の頻度で行いますが、セロームの成長具合や根の状態を見て、適切なタイミングを判断しましょう。
植替えの最適な時期は、セロームが活発に成長を始める4〜5月、あるいは気温が穏やかな9月です。この時期のセロームは、新しい環境への適応力が高く、植替え後のダメージも最小限に抑えられます。
植替え作業では、まず一回り大きな鉢を用意します。セロームは成長が早い植物なので、十分な大きさの鉢を選びましょう。用土は水はけの良いものを使用し、必ず鉢底には鉢底石を敷きます。これにより、セロームの根が過湿になることを防げます。根腐れの防止につながります。
植替え時に根を切る場合は、黒ずんでいたり、明らかに傷んでいる根だけを切除します。セロームの健康な根を切りすぎると、株全体に大きなダメージを与えてしまいます。植替え後は、セロームが倒れないように支柱で支えることも重要です。
セロームの植替え後は、以下の点に注意して管理します。
- 1週間程度は直射日光を避ける
- 水やりは控えめにする
- 葉水で湿度を保つ
- 新芽が出るまで肥料は控える
- 置き場所と日光管理
置き場所
セロームの置き場所選びは、健康な成長を左右する重要なポイントです。セロームは明るい室内を好みますが、直射日光は苦手です。夏の強い日差しが当たると、セロームの大きな葉が焼けてしまう可能性があります。
理想的な場所は、レースのカーテン越しに光が入る窓際です。セロームはある程度の明るさが必要ですが、強すぎない光で管理するのがコツです。冬場は日光に当てる時間を長くしても構いません。
また、セロームは寒さに弱い性質があるため、冬場は特に置き場所に注意が必要です。暖房の風が直接当たる場所は避け、かつ5℃以下にならない場所を選びましょう。セロームが寒さにさらされると、葉の黒変や落葉などのダメージを受けることがあります。
エアコンの風もセロームには良くありません。風が直接当たると、葉が乾燥してしまう可能性があります。セロームを置く際は、エアコンの風向きにも気を配りましょう。
このように、セロームは適切な管理さえ行えば、室内で長く楽しむことができる植物です。大きな葉と特徴的な気根が作り出す独特な姿は、お部屋のアクセントとして素晴らしい効果を発揮します。セロームの成長を楽しみながら、あなたらしい育て方を見つけていってください。
おわりに
セロームは、適切な管理を行えば室内で長く楽しめる観葉植物です。大きな葉と気根が作り出す独特な姿は、お部屋をより一層明るくしてくれます。
初心者の方でも、ポイントさえ押さえれば十分育てられます。セロームと過ごす時間を楽しみながら、あなただけの素敵な観葉植物に育ててください。