植物手帖
フィカス・ベンガレンシス 育て方完全ガイド
はじめに
植物らしい楕円の葉っぱをつけるゴムの木の仲間のフィカス・ベンガレンシス。
白い幹に鮮やかなグリーンの葉をつけるとても可愛らしい観葉植物です。育てやすく、インテリアとして人気の植物ですよね!
しかし、育てやすく放置されがちなフィカス・ベンガレンシス。気がつくと葉っぱが黄色くなっていたり、葉の色素が抜けていたりとトラブルも多くございます。
この記事ではフィカス・ベンガレンシスの育て方、よくあるトラブルなどをご紹介できればと思います。
フィカス・ベンガレンシスのよくあるトラブル
フィカス・ベンガレンシスは、初めて観葉植物をお部屋に迎える方にも育てやすい植物です。
しかし育て方が簡単な故のトラブルも存在します。多いトラブルの紹介とその対処法について解説していきます。
根詰まり
根詰まりとは、鉢の中が根っこでいっぱいになる状態です。この状態が続くとフィカス・ベンガレンシスに悪影響が及びます。
フィカス・ベンガレンシスがどのような状態になっていると危険かご紹介します。
- 水が土に染み込みずらい
- 蜂の底穴から根っこが出てきている
- 葉っぱが黄色くなっている
- 鉢にヒビが入っている
特にフィカス・ベンガレンシスの成長期の春夏ではこのような症状が起きやすくなります。
これらの症状が出ることでフィカス・ベンガレンシスがすぐに枯れるということはありませんが、放置はせずにすぐ植え替えを実施しましょう。
フィカス・ベンガレンシスを現在の鉢よりも一回り大きい鉢に植え替えることで、根詰まりの症状はほとんど解消されるでしょう!
参考記事:観葉植物の根詰まり 症状や対処法について
根腐れ
根腐れとは、植物の根が腐敗した状態です。根腐れすると、植物は土から養分や水分を吸収できず、元気がなくなり様々な症状が出てきます。
- 水をあげても張りが出ない
- 土が乾きづらくなる
- 落葉する
- 葉っぱが黄色くなる
- 幹が柔らかくなる
- 土から腐敗臭がする
- 土の表面にカビが生えやすくなる
根腐れは、生育場所の環境が合わなかったり、病気や濃度が濃い肥料を与えたりすることで起こります。また、水やり後の土の乾燥が遅かったり、根が水に溺れた状態が続いたりすることも原因となります。
フィカス・ベンガレンシスは育て方が簡単な故に放置されることが多く、気づいたら根詰まり根腐れをしている可能性が高いので定期的に鉢の底穴をみてあげると良いでしょう。
参考記事:観葉植物の根腐れ 対処法や見つけ方の紹介
葉焼け
フィカス・ベンガレンシスは強い日差しを浴びすぎると色素が抜けて一部が白くなったり、葉の一部が茶色く枯れてしまいます。
葉焼けの症状が確認できたら早めに置き場所を変更することが大切になります。
葉焼けが起こるということは、強い日光が当たりすぎている可能性が高いため、レースカーテンで遮光し、直射日光に当てないような措置を取りましょう。
また、一度焼けてしまったフィカス・ベンガレンシスの葉は二度と元に戻りません。傷んだ葉はカットし、新しい健康な葉が生えてくるのを待ちましょう。
参考記事:観葉植物の葉焼け 原因や対処法の紹介
フィカス・ベンガレンシスは害虫も注意!
とても育てやすいフィカス・ベンガレンシスですが、害虫トラブルも存在します。
害虫ごとの対処法をご紹介します。
ハダニ
ハダニの症状は主に葉っぱに現れます。
- 蜘蛛の巣のような糸がついている
- 葉の裏に小さな虫がついていている
- 葉に斑点や傷がついている
- 葉の色が薄くなりポロッと落ちてしまう
放置するとフィカス・ベンガレンシスの葉っぱの裏などに大量発生し枯れてしまう危険性があるので早めに対処しましょう。

ハダニは殺虫剤が聞きづらい害虫です。
対処法としては以下の通りです。
- ハダニで傷んだ葉っぱは切る
- 葉の表裏を水で流し、しっかり拭き取る
- ハダニに効果のある液体を噴霧する(2倍に希釈した牛乳、濃いコーヒーです。カフェオレでも効果がありいそうです。)
ハダニは、霧吹きや葉っぱの埃・汚れを拭き取ることで発生を防ぐことができます。
月に一度はシャワーで洗い流すなどはとても効果的です。
葉を触って、埃や塵がないにもかかわらずザラザラしている、黒く汚れる場合は、フィカス・ベンガレンシスにハダニが発生している可能性があります。落葉の原因になるので、しっかりと対処していきましょう。
カイガラムシ
カイガラムシはとても厄介な害虫です。
以下が症状になります。
- 白い小さな虫がついている
- 黒いカビ(すす病)が発生している
カイガラムシはフィカス・ベンガレンシスの成長を弱める可能性が高いので、早めの対処が必要になります。
対処法としてはハダニと同様に葉っぱの汚れをとることが重要になります。
参考記事:観葉植物の白い綿はコナカイガラムシ|対処法と予防法を紹介
アブラムシ
アブラムシは繁殖力が強いため短期間で増える厄介な害虫です。
以下が症状になります。
- 新芽が萎縮している
- 葉が縮れている
- 新芽に虫が付いている
アブラムシが湧いてしまったら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレーなど)を使用すると効果があります。
フィカス・ベンガレンシスの上手な育て方
フィカス・ベンガレンシスのよくあるトラブルと気をつける害虫についてお話ししましたが、次はフィカス・ベンガレンシスの育て方になります。
フィカス・ベンガレンシスは基本の育て方を守ることで簡単に育てることができます。
育て方のポイントは主に3つです!
水
フィカス・ベンガレンシスは乾燥に強い植物です。土の中までしっかり乾いてから水を与えるのがポイントになります。
季節ごとに頻度は異なりますが、基本的には手で土を触って水分を感じなかったら水をあげましょう。
春夏:およそ1週間くらいを目安
秋冬:およそ2週間くらいを目安
また、水をあげるときは土の中の換気の役割もあるので、鉢底から水がしっかり出るくらいまでたくさんあげましょう。
上手な水やりはフィカス・ベンガレンシスを元気に成長させてくれます。
光
フィカス・ベンガレンシスは、日当たりと風通しがよい場所を好みます。
レースカーテン越しの柔らかい太陽光で育て、適度に風邪を入れてあげることがおすすめです。
直射日光や西日に当たると、葉焼けする可能性があるので注意が必要です。また、耐陰性のある植物なので、北窓や一日中蛍光灯の光に当たる場所であれば、きちんと育ちます。
風
フィカス・ベンガレンシスには、風通しが重要です。
風通しがないと、フィカス・ベンガレンシスの周囲の空気が滞留して、新芽が出づらくなる他に、虫が増えやすくなったりします。
サーキュレーターやエアコンの風で空気を動かすと良いですが、直風が当たり続けると、乾燥して落葉の原因になるので注意しましょう。
おわりに
フィカス・ベンガレンシスは、その美しい姿と育てやすさから、多くの人に愛されている観葉植物です。
本記事では、よくあるトラブルとその対処法、害虫対策、そして上手な育て方について詳しく解説しました。
適切な水やり、光、風の管理を心がけることで、フィカス・ベンガレンシスを健康に育てることができます。
フィカス・ベンガレンシスをお部屋に迎えることで、空間に緑の癒しと活気をもたらすことができるでしょう。この記事を参考に、あなたのフィカス・ベンガレンシスが健やかに成長し、長く楽しめることを願っています!
参考記事
https://andplants.jp/blogs/magazine/benghalensis#chapter-4